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春近しでも憂うつな季節

春近しでも憂うつな季節

花粉症の対策

春のおとずれとともに花粉症患者さんには、また憂うつな季節がやってきたと感じられると思います。
 花粉の季節は、2月のスギ花粉からやや遅れてヒノキ、5~7月にかけてのカモガヤに代表されるイネ科の植物、秋にはキク科のブタクサやヨモギ等、真冬以外は何らかの花粉に悩まされています。
 前年度の夏が気温が高く日射量も平年を上回り、降水量も多いと、スギ花芽の着花量が平年より多く観察されます。
 花粉症の治療の基本は、抗アレルギー薬とよばれる内服薬を症状の出る約2週間程前から予防的に内服するのが効果的と考えられていますが、症状が出はじめてから内服を開始しても十分間に合うという見解になってきております。即効性のある抗ヒスタミン薬は、主にくしゃみ、鼻水に効果がありますが、眠気が出ることが多く、受験生や車の運転、機械操作などに従事する方には、眠気を出さない抗アレルギー剤や、局所的効果の高いステロイド剤を含んだ点鼻薬を組み合わせることで、副作用が少なくてすみます。内服薬と点鼻薬を症状に応じて組み合わせることで高い治療効果が期待できます。
 時々、一回の注射で花粉症をおさえられる治療法について問い合わせがありますが、これはステロイド剤の筋肉注射のことで、ホルモンのバランスを狂わせたり、顔のむくみ(ムーンフェイス)などの副作用が出る場合があり、耳鼻科医としては首をかしげたくなるような行為です。
注意が必要です。
 花粉症の治療の根本は、花粉自体を体に取り入れないこと、外出はなるべく控え、外出時にはマスクやメガネを着用し、帰宅後は髪や衣服についた花粉を落とすよう心がけ、十分な睡眠をとるよう努める等です。基本的な対策を忘れないで下さい。
花粉症の注射についてお知らせいたします。

春の花粉症を引き起こす樹木

スギ(スギ科)
飛散時期/2月上旬~4月
ヒノキ(ヒノキ科)
飛散時期/3中旬~5月初旬
スギ花粉は直径が約100分の3㎜です。これはちょうど鼻や目の粘膜に付着しやすい大きさです。
花粉が軽く遠距離を飛散します。
スギ花粉とヒノキ花粉とは糖蛋白の構造が類似している為、スギの花粉症である人はヒノキにも、花粉症状が起こる人が多いです。

春~夏の花粉症 原因となるイネ科の植物

スズメノテッポウ
開花期/3~6月
高 さ/20~40㎝
スズメノカタビラ
開花期/3~6月
高 さ/5~30㎝
カモガヤ
開花期/5~7月
高 さ/80~100㎝
ホソムギ
開花期/5~7月
高 さ/30~70㎝
ハルガヤ
開花期/5~7月
高 さ/20~50㎝
オオアワガエリ
開花期/5~8月
高 さ/50~100㎝

夏~秋の花粉症 原因となるキク科の植物

オオブタクサ
開花期/8~9月
高 さ/1~2.5m
エゾヨモギ
開花期/8~9月
高 さ/1~2m
ヨモギ
開花期/9~10月
高 さ/50~100㎝
カナムグラ(クワ科)
開花期/9~10月
つる状に伸びる
ブタクサ
開花期/8~10月
高 さ/60~100㎝

花粉症の注射についてお知らせいたします。


当院では花粉症に対して注射による治療は次のような理由で行っておりません。

減感作療法
スギのエキスを注射して体内にスギに抵抗する物質を作る治療で、根本的な治療と言えますが、注射を数年間も続ける必要があり、副作用にも注意が必要です。

変調療法
ヒスタグロビンなどの薬をスギの季節前に数回注射して花粉症の反応を弱める治療ですが、なぜ効果が出るのか、どのくらい有効なのかはっきりとした根拠がなく、専門家の間では疑問視されています。

ステロイド注射
一回の注射で花粉症が起こらないということでマスコミでも話題の注射ですが,これはケナコルトという強力な油性のステロイドホルモンを注射するもので副作用の点で非常に危険な注射です.アレルギーの専門家は決してしない注射です。

ご不明な点は院長・スタッフにおたずねください。

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