高崎の清水耳鼻咽喉科 鼻づまり めまい レーザー アレルギー 日帰り手術 鼻茸は当医院へ


声がれ

声がれの原因となる病気を知る。


ポリープ

 声は出せるのに、声の音質や高さ、あるいは強く出せないなどの変化が起こることを声がれ、専門用語では「嗄声」といいます。声がれの原因となる代表的な病気にはさまざまなものがあります。
 風邪がこじれて声を出す声帯に炎症が起きることを「喉頭炎」といいます。
 次に、胃にできるポリープと同じような組織が、病気として声帯にできてしまう「声帯ポリープ」。これは、野球の応援やカラオケの歌いすぎ、マイクを使わずに演説をしたことなどをきっかけに、声が出にくくなっているにもかかわらず、更に酷使してしまった場合などにできがちです。最初に声帯に炎症や充血がおき、その状態で酷使すると出血を繰り返し、ポリープ状にだんだん大きくなっていってしまうのです。片側だけにできることが多いようです。

 また、「声帯結節」いわゆるイボ。声帯が一番振動する場所にイボ状の出っ張りが両側にできます。この症状は、患者の4分の3の人が慢性的に声を使う方だといわれています。たとえば保母さんや小学絞の低学年を受け持つ先生、歌手、アナウンサーなどに多くみうけられ、職業病ともいえます。

 子どもがかかる「小児結節」という病気もあります。小学校にあがる前後の特に男の子に多くみられるようですが、大声をよく張り上げる子どもがいます。それを続けると同じように声帯結節ができます。ひどくなると手術が必要になりますので、小さな声で話すように指導しましょう。
 声帯ポリープと紛らわしいのですが「ポリープ様声帯」というものがあります。これは声帯の両側全体が、ブヨブヨに腫れてしまうものです。患者の9割が、ヘビースモーカーでかつ声をよく使う方です。市場の仲買人の方などに多いといわれています。

声がれと、がんの関係

 声帯を動かす神経が麻痺してしまい、声がれが起こることがあります。原因がわからないものもあるのですが、稀に、甲状腺のがんや食道がん、姉がん、心臓の近くの大動脈瘤などでも起こります。急に声がかれて麻痺が見つかった場合は、詳しい検査が必要となります。
 もう1つは声帯周辺のがんです。喉頭自体にがんができる喉頭がんと、その周辺にできる咽頭がんが喉頭にまで進んできた場合があります。ここで注意しておきたいのは、がんが声帯の周辺部のみにある場合は、声はかれてこないということです。がん=声がれではないのです。

 がんの場合とその他に原因がある声がれの違いは、たとえばカラオケに行ってから急に声がかれたという場合は、まずがんではあり得ません。「そういえば何か月か前から声が変だ」というようなことがほとんどです。また、がんの場合は特徴的な汚らしい声がれになります。そして煙草を吸っている人が多いです。たばこの成分が粘膜に慢性的に刺激を加えて、正常な粘膜をがん化してしまうのです。

その他にも声がれの原因があります。

 思春期に男の子の声が急に変わる、いわゆる「変声期」です。この時期には喉仏がだんだん大きくなり、声帯も子どもの声帯から大人の声帯になり、長さが長くなっていきます。その過渡期になるものです。
 稀ですが、精神的なストレスにより急に声が出せなくなる方がいます。ささやき声は出せるのですが、それ以外は出せなくなってしまうのです。思春期から20代の女性に多いといわれています。
 また、ご高齢の方で声が少し高く、小さくて息が漏れるような弱々しい声になってしまうことが多いですが、これはある程度仕方のないことと思います。

のどを優しく扱って。かれてきたら声を安静に。

 声がれの予防は、「風邪をこじらせない」。「無理に高い声を出さない」カラオケでは無理な挑戦をせず、低めのキーで歌いましょう。「大きな声を張り上げない」運動会などで子どもへの声援に熱を入れすぎない。また、小さな子どもを叱る時も、大きな金切り声でなく一呼吸置いてやさしい声で叱ってください。「咳払いは控える」。「乾燥する季節は喉を加湿するようにして部屋を乾燥させない」。「マスクをする」。「うがいをする」。「禁煙をする」禁煙は、特に大事です。
 病気の種類にもよりますが、治療は基本的には声の安静です。かれている時には無理に出さないことです。ご心配な点があるときは、耳鼻咽喉科の医師を受診しましょう。

│   TOP   │   HOME   │